【インバウンド市場】まだ国民人口だけで伸びしろ考えてるの?LCC航空機のスペックが超重要だよ!

人口が多い国はたしかにポテンシャルがある。

前回記事では、当該国の訪日数と国民人口の比率から、今後の訪日外国人の伸びしろを国別に考えてみました。

【訪日観光客】インバウンド市場で今後伸びしろがある国はどこか?国民人口だけで検討してみた。

2017.01.20

 

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このデータだけを見れは、今後大きく伸びる可能性があるのは、地理的に近く、人口の多い

  • 中国
  • タイ
  • フィリピン
  • インドネシア
  • ベトナム

になります。

 

しかしもう1点考慮にいれるべき要素があります。それは・・・

 

 

LCCの直行便就航状況

日本と当該国とのLCC直行便就航状況です。

安価な交通インフラが整備されることによって、旅行の敷居が大きく下がるからです。

 

そこで、日本とアジア主要国間の直行便就航状況を

    • 通常の航空会社(レガシーキャリア)
    • LCC(ローコストキャリア)

の切り口でまとめてみると

通常航空会社直行 LCC直行(経由便除く)
タイ
シンガポール
インドネシア
フィリピン
ベトナム
マレーシア
中国
韓国
台湾
香港

※2016年12月現在

運賃の安いLCCではまだ直行便のない路線があります。

 

 

直行便の就航状況はLCC愛用機材に影響される

なぜ、LCCにおいて直行便が実現できない場合があるのか?

それはLCC各社が愛用する機材に理由があります。

 

A320と737

LCCで愛用されている機体は主に下記2機種です。

 

エアバスA320

(出典:フリー素材館

 

ボーイング737

(出典:Wikipedia

 

なぜこの2機種がLCCで人気なのか?他機種と比較した下記データを御覧ください。

 

 

主要旅客機の受注数と定価

主要旅客機直近10年間の受注数と定価を比較した表です。

(出典:エアバスボーイング各社HPより作成)
・2007年1月~2016年12月までの累計データ
・価格は1ドル=115円で計算

 

受注機数でみると、

  • エアバスA320:9,009機
  • ボーイング737:7,072機

他機種と比較すると圧倒的に納入されていることが分かります。

さらに機体定価も他機種と比べると、100億円前半とリーズナブル。

 

市場に多く流通しており、かつ安価なエアバスA320とボーイング737。

この2機種を採用することのメリットは下記のとおりです。

 

 

まとまった数を揃えられる

安価なため、まとまった数を調達できます。

A320 / 767 どちらか1機種だけに絞って揃えているLCCも珍しくありません。

 

 

部品集約化によりメンテナンスコスト低減

機種を絞り込むことで、整備士がスペシャリスト化。

効率的に稼働できるようになりメンテナンスコストが削減出来ます。

 

パイロット・客室乗務員のシフトも組みやすい

飛行機は機種毎に操作方法やライセンスが異なるため、パイロットや客室乗務員も半ばその機種専属であることが一般的です。

しかし単一機種に統一しておけば、シフトの幅が広がるため、パイロット・客室乗務員の稼働率を向上させることが出来ます。

 

 

航続距離は4,000km前後に制限される

航空業界の低価格化に大きく貢献しているA320と737ですが、航続距離はおよそ4,000km。

この4,000kmが直行便就航における大きなキーポイントになります。

 

ということで千歳空港・成田空港・那覇空港 それぞれを起点にして半径4,000kmの同心円を描いてみました。
※緯度経度縮尺の関係で円形がズレています

成田空港:

東京の玄関口、成田空港。

中国・韓国・台湾は余裕でガバーしていますが

東南アジアとなると、範囲に入っているのはフィリピンくらい。ベトナムはギリギリです。

千歳空港:

続いて北の玄関口、千歳空港。フィリピンも怪しい状況です。

一方ロシアのカバー範囲が大きく拡大しました。

 

那覇空港:黄色

アジアのリゾート婚として注目を集めつつある沖縄。

ここを起点にすると、東南アジアを広くカバーできるようになります。

ただインドネシアの首都、ジャカルタにおいては依然として範囲外。

インドネシアってけっこう遠い国ということが認識できたと思います。

このように地図に落とし込んでみると、飛行機の航続距離1000kmの差で大きく変わってくることが分かります。

ただ、例外もあり、マレーシア本拠地のLCCであるエアアジアは、A320やボーイング737よりも航続距離の長い機材を使っており、日本との直行便を実現しています。

また意外なことにロシア国土の東側を広範囲をカバー。

直近の都市ですと成田空港からウラジオストクまで約1,100kmです。

ロシアの人口は西側に集中しているのが惜しいです・・・。

 

まとめ

東南アジアは地理的にひとまとめにしてしまいがちですが、微妙な距離の差でLCC就航可能かどうかが分かれます。

今後国別にインバウンド市場の伸びしろを考える上では、LCCの動向と実際に地図に落とし込んで考えることが重要です。

 

今日の一句

”長過ぎる 距離は飛べない LCC”

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