【急速なFIT化】中国上海旅行会社に聞いた、インバウンド集客事情

上海で約30社の旅行会社と商談してきた

11月、上海に出張に行ってまいりました!

アジア最大の旅行展示会CITMで情報収集する傍ら、上海の旅行関係会社29社を回ってきました。

IMG_0313_2

どの旅行会社も口を揃えて言う、急速なFIT化

まず、全体的な印象として団体ツアーが減り、FIT(個人旅行客)化が急速に進んでいるということ。

 

背景には

  • 上海・日本間の航空便が60便/日以上
  • 供給増加で価格競争激化
  • オンラインチケット決済システムの普及
  • マルチビザの普及(期限内なら無制限に出入国可能なビザ)

といった旅行インフラが整った結果、個人でも安く航空券が手に入るようになった事情があります。

参考:2016年12月時点の上海⇒日本 地域別航空便就航状況

エリア 到着空港 就航便数 比率
北海道 新千歳空港 3 3.5%
北海道 旭川空港 2 2.3%
北陸 新潟空港 1 1.2%
北陸 富山空港 1 1.2%
北陸 小松空港 1 1.2%
東北 仙台空港 1 1.2%
中部 中部国際空港 10 11.6%
中部 静岡空港 1 1.2%
中国 広島空港 1 1.2%
中国 岡山空港 1 1.2%
四国 高松空港 2 2.3%
四国 松山空港 1 1.2%
九州 福岡空港 6 7.0%
九州 佐賀空港 2 2.3%
九州 長崎空港 1 1.2%
九州 鹿児島空港 1 1.2%
関東 成田国際空港 14 16.3%
関東 羽田国際空港 9 10.5%
関東 茨城空港 1 1.2%
関西 関西国際空港 24 27.9%
沖縄 沖縄空港 3 3.5%

ハイパー時刻表データより弊社作成

IMG_9334_2

▲茨城空港と上海を結ぶ格安航空(LCC)春秋航空機内

 

結果、ネットを通じた情報収集に長けた若い人はほとんどFIT化。

団体ツアー利用は高齢者 と傾向が分かれ始めています。

IMG_9398_2

▲とある旅行会社前で、ツアー商品を眺める高齢夫婦。価格表示が目立ちます。

また団体ツアーについても価格競争が激しくなっており、団体から撤退する旅行会社も現れてきていました。

爆買いの舞台も越境ECへ

また2015年は、国内を騒がせた国内百貨店や家電量販店での爆買いは、越境EC(ネット通販)に舞台を移しています。

日本からのお土産に対する関税引き上げに加え、アリババ系ECサイト”天猫国际”のように、わざわざ日本に出向かずとも日本製品が買えるインフラが普及。

買い物動機で日本に行く中国人は減少してしまったわけです。

image

(出典:アリババが運営する通販サイト 天猫国际

 

 

ちなみに天猫国际は、”1週間の返品保証付き”と意外とサービスが充実して使い勝手が良いため

決済額はなんと1000億人民元(1兆円)/日 にのぼることもあるそうです。

 

 

リピートしやすい国、日本

純粋な買い物の場としての日本は魅力が薄れつつありますが、

  • 物理的な近さ
  • 文化的魅力

により旅行先としての日本は引き続き根強い人気があります。

IMG_9399_2

旅行会社いわく、日本はリピートしやすい国とのこと。

もしビザの発行が今より更に緩和されれば、爆発的に伸びることが予想されます。

 

 

ビザ発行が大きな収益源となっている会社も

そのビザ発行ですが、中国旅行会社にとっては大きな収益源。

ある旅行会社では多い月で1,000件/月 以上も扱ってるケースがありました。

 

ビザ1件あたりの発行手数料が100元ですので・・・

ビザ発行手数料(元) 100
人民元/円レート (12/13現在) 16.5
月間ビザ発行件数 1,000
売上(円) 1,650,000

 

月間売上は165万円

 

なかなか侮れない額です。

 

今後の顧客接点づくりに悩む中国旅行会社

この旅行会社しかできないビザ発行業務が、貴重な顧客接点になっています

といった日本政府の動きを勘案すると、中国においてもビザが免除されるのは時間の問題。

 

参考:日本滞在時にビザを免除されるアジアの国一覧

国名 滞在可能日数
インドネシア 90
シンガポール 90
タイ※ 15
マレーシア 90
ブルネイ※ 15
韓国 90
台湾 90
香港 90
マカオ 90

※2016/12/13現在 出典:外務省HP

 

ビザ免除に備え、中国旅行会社は新たな顧客接点につながる”差別化出来る旅行商品・コンテンツ”探しに必死になっています。

 

 

モノ消費からコト消費で差別化する

差別化できる旅行商品の1つの大きな切り口。それは今日本でも言われているコト消費。

 

例えば・・・

ハネムーン旅行や医療ツーリズムといった日常では得られない体験。

IMG_9379

 

富士山・買い物・スカイツリー・・・

といった従来のメジャーどころよりも一歩踏み込んだ、より深い日本を知りたい人が増えていると商談を重ねながら感じました。

 

 

まとめ

約30社と商談して感じたのは、急速に進むFIT化とビザ免除に対応するため、他にない体験型コンテンツが切に望まれているということ。

▲マンションの平均購入単価は日本円で9,000万円らしい・・・

 

うまくマッチする体験型コンテンツを提供できれば、今後のインバウンド市場で大いに成功できると感じた上海商談でした。

 

 

今日の一句

”中国の 会社も渇望 コト消費”

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で地ブラ_インバウンド情報局をフォローしよう!

世界最大級の旅行博 ツーリズムEXPOジャパンに出展。


期間:2017年9月21日(木)~24日(日)
場所:東京ビッグサイト(東京国際展示場)  東7ホール ブース番号 W 16-06

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です